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頑張ってみました。初ラゼコノSSです。こ、これでラゼコノ大好きって胸はって言える!有言実行!!
そしてSS5本目だーい!!ブログ開設から驚異的な頑張りです。欲望 愛ってすごいですね。
えーとえーと、悪魔の感情の機微がよくわからんので、コノエは悪魔に転化したばっかりってことで、あんまし淫靡ちゃんではないです。よく眠るラゼル大好きっこって感じで。んでもって素敵紳士な悪魔さんにものろけてもらいました。すみません、ただにゃんにゃんでかわいいラゼコノを書きたかっただけです!!気持ちが伝われば嬉しいのですが!!
ラゼコノSS
タイトル: 『こあくまでこねこな恋人』↓
私の猫は、丸くなって眠る。
不思議なことに、悪魔に転化したそのあとも、それは変わらない。
主のいない空間で、退屈になると自然とそうなるらしい。
特に満たされてしまったあと、ひとりにされるとコノエはよく眠った。
ラゼルは、丸くなったコノエの髪を撫で、耳が無いことを少し惜しんだ。
あの柔らかな毛触りは、なかなか良かったのだが…。
「う…ん。」
鼻をひくひくとさせて、コノエはラゼルの手に鼻先をこすりつける。
それは、悪魔の眷属というよりも甘える子猫のそれだった。
ふっと微笑むと、ラゼルはふわりとコノエを持ち上げる。
丸くなった形そのまま、真綿のような力でくるみ、玉座に座った自分の膝にのせるのだ。
頬をなで、髪をなで、ひとしきりその柔らかさを堪能すると、口付ける。
唇に触れて、瞼に頬に、柔らかな髪には不似合いな、その角にも。
悪魔となり、自分だけの眷属になっても、コノエはやはり猫だった。
小さく可憐で、我侭で気まぐれで、奔放だ。
それは、悪魔というよりもかつてニンゲン達がイメージしていた猫、そのものだろう。
猫であったころの強がりや意地っ張りが消えて、ますます猫らしくなったと思う。
おかしな話だ。
おかげで、少し気まぐれで外に連れ出せばヴェルグがうるさい。
あれは、口で言う何百倍も猫が好きなのだ。
「コノエ…。」
ラゼルはコノエの唇をついばむ、上を、下を、そして舌で輪郭をなぞる。
小さな唇が開き、薄紅色の舌がラゼルの舌を招き入れる。
くるる…、と小さくのどが鳴る。
つい、頬がゆるむ。
気づいたのか、コノエが唇を離してしまう。
「ラゼル…笑った…。」
「ああ、笑ったな。」
にっこりと笑い、コノエを目の高さまで抱き上げるラゼル。
「…勝手に…鳴る…。」
「あぁ、知っている。」
「…知らなくていい。」
赤くなった顔を合わせるのがいやなのか、コノエはラゼルの首にしがみつく。
「お前は、私のものだ。だから、知っている。」
「俺は…ラゼルを…あまり知らない…。」
ラゼルは少し考える。
それは、どういう意味だろうか。
まだ猫であった名残のように喜怒哀楽のある子猫のことだ、すねているのだろうか。
けれど、行為をねだっているようにも、愛を囁いているようにも、聞こえる。
悪魔に、愛など、ないのだけれど。
けれどこの子猫の言葉なら、愛というのもいいかもしれない、と考える。
「…本当に、お前は稀有な存在だ。」
ラゼルは楽しそうにコノエの背をたどり、うなじを唇でたどる。
遠い昔に捨てた感情。
それをこの子猫が連れてきた、ようにラゼルは感じる。
自分は、悪魔なのに、何かが変わることを期待しているらしい。
「コノエ…お前は、特別だ。いくらでも教えてやろう、私のことを。」
「ん…ラゼ…ル。」
ラゼルの手は器用にコノエの全身をめぐり、口付けて、それでも肝心のところには触れてくれない。
コノエは、次第に腰をふり、ねだるように胸をラゼルにこすりつける。
「コノエ…求めろ、私を。全て、与えてやる。」
お前の全てと、引き換えに。