バルドのせいで髭受にも目覚めたのです。
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すみません、もうどうにも止まらなくて…コノエが可愛くて可愛くて…、それでもちゃんと宿屋のお仕事をこなすバルドは偉いと思います!!
短期間で濃密な、そしてベタな萌えを貴女に!!相変わらず読みきりなので、新婚さんシリーズはどのお話からでもお楽しみ頂けます。(アピール)けど今回はいつもより長いです、ゆっくりのんびりお読みください。
バルコノSS
タイトル:『らぶりーべいびー』↓
短期間で濃密な、そしてベタな萌えを貴女に!!相変わらず読みきりなので、新婚さんシリーズはどのお話からでもお楽しみ頂けます。(アピール)けど今回はいつもより長いです、ゆっくりのんびりお読みください。
バルコノSS
タイトル:『らぶりーべいびー』↓
「バルドの馬鹿っ!」
かわいい子猫を心配して駆け寄っただけなのに、と虎猫は本気で青くなり。
「ライの馬鹿っ!」
第一声としてあまりにもあまりな再会の言葉に白猫は傷ついた。
===================================
その日はコノエが藍閃に住んで二度目の春祭りの翌日、祭りの喧騒も落ち着き、
コノエはそろそろ客足が一息つく頃かなとほっとしていた日だった。
コノエは流しの下から甘い香りのつる壺をひっぱり出すと、うきうきと腕に抱えた。
それは、コノエとバルドが一年前に作った、花梨の糖蜜だった。
順調にいっているならば、今日が出来上がりの日になるはずである。
初めは花梨酒を作ろうとしていたバルドだが、コノエも楽しめるように、と
氷砂糖と花梨で糖蜜とやらを作ろうといいだしたのだ。
「花の蜜よりもっとさらっとしててな、水や湯で薄めて飲むんだ、甘いくて喉に良く効く。
酒なら余分にはちみつだのを足さなきゃいけないが、糖蜜ならその手間も省けるしな。」
毎月2度ほど様子を見ながら、かきまぜたり氷砂糖を足したり。
全部2人でやること、それが糖蜜を作り始めたときの約束だった。
バルド曰く、これは2人の初の共同作業で、いわば子育てみたいなもんだ、からである。
宿の仕事は違うのかと聞くと、2人で1つの物に触れて作り上げるというのが良いらしい。
「何馬鹿な事言ってるんだ。」と笑ったコノエだったけれど、なんだか嬉しかった。
だって、ほんとの、家族みたいだとおもったからだ。
だから、コノエは今日もいい香りのする壺に鼻をよせながらも
バルドと一緒に開けなくちゃ、と我慢してうきうきと受付に運ぼうとしたのだ。
この時間は暇だから、バルドもきっと一緒に飲もうと言ってくれるはずだ。
コノエはウキウキしていた、なんだかいつもより気持ちがふわふわと浮かれていたのだ。
ヒュンッと風を切る音がして、銀色が舞った気がした。
避けなくちゃ、と思い身体を引いた、次の瞬間
ガシャンッ…とコノエの手から壺はすっぽぬけ音をたてて、割れた。
というわけで…。
=====================================
「…どっちも大馬鹿だ!!だいっきらいだ!!」
目に涙をためて大声で言うコノエに二匹の大型猫はあっけにとられてしまった。
わああああああんっ!!と子供のように泣きながら、
コノエは私室に立てこもってしまった。
「バルドの馬鹿っ嘘つきっ大事だって言ったくせにっ」
わあああああああんっっと
それこそ火が着いたようにコノエは扉の向こうで泣きじゃくった。
「待てっコノエ、わかった、俺とライが悪かったから、いい子だからここを開けよう、な?」
「ちょっと待て、なぜ俺が馬鹿よばわりされるんだ。
今のコノエの台詞を聞けば原因は貴様にあるんじゃないのか。」
「っんなわけねーだろっ!!俺ほどコノエを愛してる猫はい・ね・え・よ!!」
虎猫さん、中指立てないで。
あーんあーんっと扉の向こうでコノエは泣きじゃくっている。
まるで小さな子供みたいにだ、いささか尋常でない気がしてバルドは焦る。
自分が不実をした覚えは無い、コノエは今朝はいつも通りだった。
2人でいつもの様に片付けもして、
やっと祭りが終わったからのんびり出来ると二人で笑いあって…。
「だーっコノエ~どうしたんだ俺が悪かったから~出てきてくれ、な、いい子だから。」
ひっくひっくと扉の向こうの泣き声が小さくなる。
「ちがう、もん、俺いい子じゃないもん、バルドなんか、嫌いっだもっ…ぅぇ。」
ふぇぇええ、と
今度はまたそのまま溶けてしまうんじゃないかと言うくらいさめざめと泣き出した。
「あぁぁぁ、もう、どうしたってんだぁ?」
今日は何だ、なんか約束してたっけか?
俺がコノエとの約束を忘れるわきゃねえんだけど…
ぶつぶつ、と扉相手につぶやくバルドを尻目にライは宿を出た。
「あっライお前!片付けていきやがれ!んの前にコノエに謝れ!」
背中の罵声を清清しいほど無視し、ライは姿を消した。
「あー…ったく、どうしたんだコノエ…」
ため息をつくと、とりあえず片付けよう、とバルドはライが割ってしまった壺に手をのばした。
「あーあ、もったいねぇ。ほとんど駄目になっちまったなぁ…折角コノエと…。」
は!もしかして…これか!?
バルドはツボの欠片を睨むとわなわなと震えた。
いや、確かにコノエはこれを気に入ってたが…。
だからってあの泣き方は…おかしいよ、な?
ぺろり、と壺の中身を舐めて、バルドは脱力した。
「最善は尽くしますけど、どうなるかわかりませんよ?」
「構わん、扉さえ開けさせられればなんとかなる。」
じゃぁ、とため息をついた猫はバルドににっこり笑いかけた。
「おじゃまします、バルドさん、その、呼ばれたので、来ました。」
「おートキノくん…なんだ、ライ助っ人呼んできてくれたのか。」
「当然だ。」
「えーと、俺でお役にたてるかわかりませんけど。」
「いや、構わん、とにかくコノエの様子を見てきて無事だってわかればいいんだ。
すまんが、頼むよ。俺らはやたらめったら嫌われちゃってよぉ。」
耳もしっぽもこれでもかっとばかりによれよれと項垂れる。
「コーノーエ、俺だよ、トキノだよ。遊びにきたよ?」
「ぅ…ときの?」
なんてこった、あっさり開いたぜ…。
ちょっと新妻の自分への愛に自信がなくなるナイーブな親父猫。
隣でライは嬉しそうである。
「ときの…。」
「コノエ、泣いてたの?どこか痛い?」
「いたくない…」ふるふる、と首を横に振るコノエ。
「じゃぁこっち来よう?バルドさんも泣いてるよ?」
「いや…ばるど…きらい。」
「ぬな!?」
旦那様大ショック…がりがりがり、と爪とぎを始めました。
「コノエ?バルドさんきらいなの?」
「ちぁう…ばるど、このえきらいなの。」
「「「はぁ!?」」」
バルド、ライ、トキノの声が重なる。
例え世界が壊れても、バルドがコノエを嫌うのは、まず、有り得ない。
というか、今のコノエは、確実におかしい。
でも、これは絶対あれだ。
「え、えーと、このえ?」
「ぁい。」握り締めた自分の指を口にあて、不安そうにコノエは下からトキノの顔を覗き込む。
「お顔、赤いね?お熱ないかな?身体ぽかぽか、しない?」
「おねつ…わかんない。」
「じゃぁ、あたまくらくらーってならない?」
「…くらくら…なる。」
あ、やっぱり。はー、とトキノはため息をついて後ろの大型種をキッとにらみつけた。
「「!?」」びくっとなるのは罪の意識からかそこの二匹。
「大丈夫だよ、コノエ。コノエはね、こわーい夢見てたの。
だからね、バルドさんはコノエのこと嫌いじゃないよ?」
ね?とトキノが首をかしげると、コノエは扉を開けておずおずと出てきた。
「ゆめ?」
「コノエ!!」
バルドが駆け寄ってコノエを抱きしめた。
「ばるど、このえのこと、好き?」
「おぅ、好きさ、大好きだぞ!愛してるぞ!!」
「んと、このえのこどもも好き?」
びしいいいいいいぃっ…とギャラリー2名に衝撃が走る。
「え、えとコノエ…?」
「バルド…貴様…。」
「おう、もちろん大好きだ、俺とコノエの子供だもんな?」
意外や意外、少しも動じずコノエの頭をなでなでと、バルドはコノエに言い聞かせた。
「だいじな糖蜜、われちゃったと思ったのか?」
「うん、われちゃったの、このえとばるどのこどもなのに。」
「そっか、でもな、あれはこわーい夢だぞ、トキノも言ってただろう?」
「うん、ゆってた。」
「よし、じゃぁもっかい寝て、今度はたのしーい夢、見ような?」
「うんったのしいのみゆっ。ばるども、みゆ?」
「お?おーそうだなー一緒に寝るかー。」
すっかり子供返りしたコノエに、でれでれのバルド。
「じゃぁ、コノエ、先におふとんあったかーくしといてくれるか?
バルドは寒がりだからな、コノエがあっためてくれないと死んじゃうんだ。」
「ばるど、しんじゃだめっこのえおふとんあったかくするからねっ」
「うん、よろしくなっ。」
「うんっ。」満面の笑顔に耳をピンと立て、うきうきとコノエは再び部屋に飛び込んだ。
さて…と。
「貴様…どういうことか…説明してもらおうか…。」
「バルドさん、いつのまに子供作ったんですか?」
「あのなぁ…こんだけ来たらお前はオチぐらいわかってんだろライ!」
がるるるる…とにらみ合う大人気ない大型種二匹、
その横で微笑むトキノが天使に見える。
「おふたりとも、そこまでにしないと、コノエが泣いちゃいますよ?」
ピク…。
「バルドさん…また、コノエにまたたび酒、飲・ま・せ・ま・し・た・ね?」
トキノの青筋たてた笑顔というのも、貴重であろう。
「いやっ飲ませてない、事故だ、ほんとに、本気で。
その証拠に、ほれ、コノエのやつ元気に動いてたろう?
たぶん酒気にあてられただけだと…思う。」
「あてられただけであんなになるのか、あの馬鹿猫は。」
「だってよ…コノエがもってたの
100%のマタタビ酒使った…とっときの花梨酒なんだよおおお。」
「はぁ…まぁ、いいですけどね、コノエが元気になったし。」
「ばるどーおふとんあっためたよーっ」
「おっいかんご指名だ。じゃ、すまんなトキノくん、この詫びに今度おごるからっ。
じゃあライ、受付頼むな。日暮れかけたら起こしてくれ、よろしくぅっ!!」
「んなっ貴様っ!!」
結局喧嘩にならない痴話げんかなんですよ、というお話でした。
-----------------------------------------------------------------------
あとがき:というか言い訳を、させてください。
まず書きたかったのは、コノエが子供みたいに泣くお話です。(これは出来た!!)
で、あとは真剣に子作りについて悩みを…と思ったんですが、
コノエが子供になる方がも、萌えたから…っ。(だめだめ)
かわいい子猫を心配して駆け寄っただけなのに、と虎猫は本気で青くなり。
「ライの馬鹿っ!」
第一声としてあまりにもあまりな再会の言葉に白猫は傷ついた。
===================================
その日はコノエが藍閃に住んで二度目の春祭りの翌日、祭りの喧騒も落ち着き、
コノエはそろそろ客足が一息つく頃かなとほっとしていた日だった。
コノエは流しの下から甘い香りのつる壺をひっぱり出すと、うきうきと腕に抱えた。
それは、コノエとバルドが一年前に作った、花梨の糖蜜だった。
順調にいっているならば、今日が出来上がりの日になるはずである。
初めは花梨酒を作ろうとしていたバルドだが、コノエも楽しめるように、と
氷砂糖と花梨で糖蜜とやらを作ろうといいだしたのだ。
「花の蜜よりもっとさらっとしててな、水や湯で薄めて飲むんだ、甘いくて喉に良く効く。
酒なら余分にはちみつだのを足さなきゃいけないが、糖蜜ならその手間も省けるしな。」
毎月2度ほど様子を見ながら、かきまぜたり氷砂糖を足したり。
全部2人でやること、それが糖蜜を作り始めたときの約束だった。
バルド曰く、これは2人の初の共同作業で、いわば子育てみたいなもんだ、からである。
宿の仕事は違うのかと聞くと、2人で1つの物に触れて作り上げるというのが良いらしい。
「何馬鹿な事言ってるんだ。」と笑ったコノエだったけれど、なんだか嬉しかった。
だって、ほんとの、家族みたいだとおもったからだ。
だから、コノエは今日もいい香りのする壺に鼻をよせながらも
バルドと一緒に開けなくちゃ、と我慢してうきうきと受付に運ぼうとしたのだ。
この時間は暇だから、バルドもきっと一緒に飲もうと言ってくれるはずだ。
コノエはウキウキしていた、なんだかいつもより気持ちがふわふわと浮かれていたのだ。
ヒュンッと風を切る音がして、銀色が舞った気がした。
避けなくちゃ、と思い身体を引いた、次の瞬間
ガシャンッ…とコノエの手から壺はすっぽぬけ音をたてて、割れた。
というわけで…。
=====================================
「…どっちも大馬鹿だ!!だいっきらいだ!!」
目に涙をためて大声で言うコノエに二匹の大型猫はあっけにとられてしまった。
わああああああんっ!!と子供のように泣きながら、
コノエは私室に立てこもってしまった。
「バルドの馬鹿っ嘘つきっ大事だって言ったくせにっ」
わあああああああんっっと
それこそ火が着いたようにコノエは扉の向こうで泣きじゃくった。
「待てっコノエ、わかった、俺とライが悪かったから、いい子だからここを開けよう、な?」
「ちょっと待て、なぜ俺が馬鹿よばわりされるんだ。
今のコノエの台詞を聞けば原因は貴様にあるんじゃないのか。」
「っんなわけねーだろっ!!俺ほどコノエを愛してる猫はい・ね・え・よ!!」
虎猫さん、中指立てないで。
あーんあーんっと扉の向こうでコノエは泣きじゃくっている。
まるで小さな子供みたいにだ、いささか尋常でない気がしてバルドは焦る。
自分が不実をした覚えは無い、コノエは今朝はいつも通りだった。
2人でいつもの様に片付けもして、
やっと祭りが終わったからのんびり出来ると二人で笑いあって…。
「だーっコノエ~どうしたんだ俺が悪かったから~出てきてくれ、な、いい子だから。」
ひっくひっくと扉の向こうの泣き声が小さくなる。
「ちがう、もん、俺いい子じゃないもん、バルドなんか、嫌いっだもっ…ぅぇ。」
ふぇぇええ、と
今度はまたそのまま溶けてしまうんじゃないかと言うくらいさめざめと泣き出した。
「あぁぁぁ、もう、どうしたってんだぁ?」
今日は何だ、なんか約束してたっけか?
俺がコノエとの約束を忘れるわきゃねえんだけど…
ぶつぶつ、と扉相手につぶやくバルドを尻目にライは宿を出た。
「あっライお前!片付けていきやがれ!んの前にコノエに謝れ!」
背中の罵声を清清しいほど無視し、ライは姿を消した。
「あー…ったく、どうしたんだコノエ…」
ため息をつくと、とりあえず片付けよう、とバルドはライが割ってしまった壺に手をのばした。
「あーあ、もったいねぇ。ほとんど駄目になっちまったなぁ…折角コノエと…。」
は!もしかして…これか!?
バルドはツボの欠片を睨むとわなわなと震えた。
いや、確かにコノエはこれを気に入ってたが…。
だからってあの泣き方は…おかしいよ、な?
ぺろり、と壺の中身を舐めて、バルドは脱力した。
「最善は尽くしますけど、どうなるかわかりませんよ?」
「構わん、扉さえ開けさせられればなんとかなる。」
じゃぁ、とため息をついた猫はバルドににっこり笑いかけた。
「おじゃまします、バルドさん、その、呼ばれたので、来ました。」
「おートキノくん…なんだ、ライ助っ人呼んできてくれたのか。」
「当然だ。」
「えーと、俺でお役にたてるかわかりませんけど。」
「いや、構わん、とにかくコノエの様子を見てきて無事だってわかればいいんだ。
すまんが、頼むよ。俺らはやたらめったら嫌われちゃってよぉ。」
耳もしっぽもこれでもかっとばかりによれよれと項垂れる。
「コーノーエ、俺だよ、トキノだよ。遊びにきたよ?」
「ぅ…ときの?」
なんてこった、あっさり開いたぜ…。
ちょっと新妻の自分への愛に自信がなくなるナイーブな親父猫。
隣でライは嬉しそうである。
「ときの…。」
「コノエ、泣いてたの?どこか痛い?」
「いたくない…」ふるふる、と首を横に振るコノエ。
「じゃぁこっち来よう?バルドさんも泣いてるよ?」
「いや…ばるど…きらい。」
「ぬな!?」
旦那様大ショック…がりがりがり、と爪とぎを始めました。
「コノエ?バルドさんきらいなの?」
「ちぁう…ばるど、このえきらいなの。」
「「「はぁ!?」」」
バルド、ライ、トキノの声が重なる。
例え世界が壊れても、バルドがコノエを嫌うのは、まず、有り得ない。
というか、今のコノエは、確実におかしい。
でも、これは絶対あれだ。
「え、えーと、このえ?」
「ぁい。」握り締めた自分の指を口にあて、不安そうにコノエは下からトキノの顔を覗き込む。
「お顔、赤いね?お熱ないかな?身体ぽかぽか、しない?」
「おねつ…わかんない。」
「じゃぁ、あたまくらくらーってならない?」
「…くらくら…なる。」
あ、やっぱり。はー、とトキノはため息をついて後ろの大型種をキッとにらみつけた。
「「!?」」びくっとなるのは罪の意識からかそこの二匹。
「大丈夫だよ、コノエ。コノエはね、こわーい夢見てたの。
だからね、バルドさんはコノエのこと嫌いじゃないよ?」
ね?とトキノが首をかしげると、コノエは扉を開けておずおずと出てきた。
「ゆめ?」
「コノエ!!」
バルドが駆け寄ってコノエを抱きしめた。
「ばるど、このえのこと、好き?」
「おぅ、好きさ、大好きだぞ!愛してるぞ!!」
「んと、このえのこどもも好き?」
びしいいいいいいぃっ…とギャラリー2名に衝撃が走る。
「え、えとコノエ…?」
「バルド…貴様…。」
「おう、もちろん大好きだ、俺とコノエの子供だもんな?」
意外や意外、少しも動じずコノエの頭をなでなでと、バルドはコノエに言い聞かせた。
「だいじな糖蜜、われちゃったと思ったのか?」
「うん、われちゃったの、このえとばるどのこどもなのに。」
「そっか、でもな、あれはこわーい夢だぞ、トキノも言ってただろう?」
「うん、ゆってた。」
「よし、じゃぁもっかい寝て、今度はたのしーい夢、見ような?」
「うんったのしいのみゆっ。ばるども、みゆ?」
「お?おーそうだなー一緒に寝るかー。」
すっかり子供返りしたコノエに、でれでれのバルド。
「じゃぁ、コノエ、先におふとんあったかーくしといてくれるか?
バルドは寒がりだからな、コノエがあっためてくれないと死んじゃうんだ。」
「ばるど、しんじゃだめっこのえおふとんあったかくするからねっ」
「うん、よろしくなっ。」
「うんっ。」満面の笑顔に耳をピンと立て、うきうきとコノエは再び部屋に飛び込んだ。
さて…と。
「貴様…どういうことか…説明してもらおうか…。」
「バルドさん、いつのまに子供作ったんですか?」
「あのなぁ…こんだけ来たらお前はオチぐらいわかってんだろライ!」
がるるるる…とにらみ合う大人気ない大型種二匹、
その横で微笑むトキノが天使に見える。
「おふたりとも、そこまでにしないと、コノエが泣いちゃいますよ?」
ピク…。
「バルドさん…また、コノエにまたたび酒、飲・ま・せ・ま・し・た・ね?」
トキノの青筋たてた笑顔というのも、貴重であろう。
「いやっ飲ませてない、事故だ、ほんとに、本気で。
その証拠に、ほれ、コノエのやつ元気に動いてたろう?
たぶん酒気にあてられただけだと…思う。」
「あてられただけであんなになるのか、あの馬鹿猫は。」
「だってよ…コノエがもってたの
100%のマタタビ酒使った…とっときの花梨酒なんだよおおお。」
「はぁ…まぁ、いいですけどね、コノエが元気になったし。」
「ばるどーおふとんあっためたよーっ」
「おっいかんご指名だ。じゃ、すまんなトキノくん、この詫びに今度おごるからっ。
じゃあライ、受付頼むな。日暮れかけたら起こしてくれ、よろしくぅっ!!」
「んなっ貴様っ!!」
結局喧嘩にならない痴話げんかなんですよ、というお話でした。
-----------------------------------------------------------------------
あとがき:というか言い訳を、させてください。
まず書きたかったのは、コノエが子供みたいに泣くお話です。(これは出来た!!)
で、あとは真剣に子作りについて悩みを…と思ったんですが、
コノエが子供になる方がも、萌えたから…っ。(だめだめ)
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