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バルドのせいで髭受にも目覚めたのです。
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というわけで、鉄は熱いうちに打て!
すんげえどうつなげようか困った…自業自得なヴェルグSS続きです。
一応…バルコノで恋心もやもや…だけど延々ヴェルグとバルドがくっちゃべってるし、〆はヴェルグにまかさてので、ヴェルグSSですが内容はバルコノです。
改めてバルコノSSのカテゴリに入れました(06/02/03)
あ、先に言っておこう。Hなくてごめんなさいね!!ヴェルグ快楽の悪魔なのにねぇ…仕事させてやれんでごめんよ。

あと実はまだまだ続きそうな終わりになってます。(ひとごと)え、はい、終わりですけども。しかし、脳内のヴェルグとバルドの会話をそのまんまで出すと…かぎかっこばっかりになっちゃう…。ワタクシ独白調のが好きなもんで、セリフばっかのって苦手なんですよー。よよよ。
まぁ、恋心はね!本人たちもつかめてないわけですからね!こんな感じですよきっと!(言い訳) 
ええと、ラゼコノでももどかしいラブを書いてますが、このバルコノももどかしーくなっております。マゾかもしれません、私が。
あ、バルドのイメージはアデオスな悪魔バルドでお願いします!魅力を生かしきれてない私が言うのもあれですけど…イメージは白シャツに黒のパンツに赤ワインでクールにヒゲなんですよ!

バルコノSS 「おもちゃ獲得」の続き! (出演:ヴェルグ・バルド・コノエ)
タイトル:「楽しいゲーム」↓

「肉たっぷりな!肉!」
「へいへい、わかりましたよ、ちょっと待ってな。」
なんだか、ぴしっとしねぇなぁとバルドは調理の腕をふるっていた。

あのあと、その服似合わねぇなとヴェルグに剥かれ、着慣れない白と黒の衣装を渡された。
執事服とかいうものらしい。
とりあえず下を履いて、上に白いシャツを羽織ってみた。
あとは堅苦しそうなので投げ返した。
怒るかと思ったが、あーま、そんなもんか、と許された。

右手の傷はすっかり消えうせていた、痛みもない。
あれほど自分を苛んだ声も、どろどろとした感情も嘘のように消えていた。
なんのために、強さを求めたのかも、忘れているようだ。
「はいよ、鶏肉のスパイス焼きの果実ソースかけ。
こっちはスープだ、根菜を煮込んでとろみをつけてる、あったまるぞ。」
「よっしゃ、食うぜ!」
上機嫌のヴェルグを眺めて、バルドは腕を組み、あごをなでた。
「なぁ、アンタ。」
「ごしゅじんさま、だろ?」
「あー…ゴシュジンサマ」
「なんだよ。」
飯が冷めるだろと、言うヴェルグにバルドは少し迷って口を開いた。

「俺の中の重たい塊は、なんなんだ?」
「ぁあ?」
「あんたが、俺の身体になんかしたんだろ?
ここらへんが重いっていうかな、ひっかかって息苦しい。」
自分の胸元を指して、バルドはヴェルグを見る。

「俺ぁなんにも入れてねぇよ、そりゃもともとお前ん中にあったもんだ。」
「…あんたがなんかしたから俺は悪魔になったんだろうが。」
「なんかしたってよー、俺の力の塊をつっこんで、お前の魂のスイッチ切り替えて、
魂も身体も全部作り変えただけだっつーの。
なんか入れたり出したりなんてフェチ魂全開な改造、
フラウドの奴ぐらいしかやんねぇよ。」
「スイッチってなんだ?」

「あ、あーお前らは知らねぇのか、えーとつまりな…
お前が前は「猫」って家に住んでたとする、それを俺が「悪魔」って家に引越させたんだ。そうすっと、お前の中身は変わらないけど内装も家自体も住んでる場所に応じてがらっと変わるだろ?
そんな感じよ。いらねぇもんは捨てちまって忘れる、悪魔の家のなかで必要なもんだけが残る。
だから、お前の中に残ってるもんはお前のもんで…それが苦しいってーのなら」
にやり、とヴェルグは笑った。
久しぶりの、悪魔らしい顔だな、とバルドは思った。
「お前にとって大事だけど、悪魔にとっちゃ似合わねぇ感情ってことだな。」
おお、俺説明上手いな、頭いいじゃん、と自画自賛してヴェルグはまた料理にかぶりついた。

「ああー、てことは、これをなんとかしないと俺は
ずーっとしんどいまま悪魔やってかなきゃならないってことかい?」
「別に俺は気にしねーぞ?」
そりゃぁあんたはいいだろうけどな…。
バルドは頭を抱えた、不思議だ「悪魔」になったっていうのに何も変わっていない気がする。
「お前は俺の言うこと聞いて、俺の城で旨い飯作ったり、
猫共の儀式につきあって栄養にしてりゃあいい。
あとはどこふらふらしてようと、怒りゃしねえぜ?」
「ふらふらって…言われてもなぁ。」
悪魔になってやることなんざ…と考えてバルドははっとした。
俺はなんのために、悪魔になった?
ヴェルグの手をとったのはなぜだ…
悪魔になって感じた喪失感はなんだった?
掠めるだけのもどかしさに首を振るバルドの耳に聞こえないはずの声が、聞こえた。

-バルド、会いたいよ-

「そうだ、コノエ」
胸の塊が、ゆらいだ気が、した。

--------------------------------------------------------------------------------------

冷たい床でひとり、コノエは目を覚ました。
ヴェルグはいない、どこかへでかけたらしい。
手足の鎖が重たくてコノエは起き上がろうとしなかった。

ヴェルグに何度抱かれても、嬲られても自分はなぜ壊れないんだろう。
気が狂ってしまえば、ヴェルグに抱かれるのも辛くなくなるのかな、
せめてバルドの事を忘れられたら、こんなにも苦しくはないはずだ。

バルドを助けたかったのに、守りたかったのにどうして俺は1匹で、何も出来ずに囚われているのか。
悔しくて悔しくて、涙が止まらない。
ぎゅうと、コノエは弛緩した身体をきつく丸めた。
「バルド…、今も痛いのかな…。」
ヴェルグに苦痛とも快楽ともつかない痛みで責めたてられ、流しつくしたかと思った涙は枯れることを知らない。
バルドの名前を呼ぶたびに、心が溶けて涙になっているのかもしれない。
このまま涙を流しつくす日が来たら、ヴェルグも飽きて殺してくれるかもしれない。

バルドが恋しくて恋しくてたまらない…だから、許せなかった。
無力な自分を、自分をここに閉じ込めるヴェルグを、
容易に悪魔を信じた自分を、今その面影を忘れさせてくれないバルドを。

「バルド…会いたい…よ…」
コノエは鎖をひきずりふらりと身体を起こした、
扉の無い牢、窓から入る光は本当の太陽ではないだろう。
だけど、それでも、少しでもバルドの近くに行ける気がして、コノエは窓の下にうずくまった。
「バルド…」
涙は止まらなかった。
今までこわばっていた何かが、ほどけるようにあふれてきた。
せめてもうしばらくヴェルグが戻らなければいい、今は、この気持ちを抱きしめて眠りたい。
安らかな夢を見られる気がするから。

---------------------------------------------------------------------

「なんだ、チビのこと、思い出したか。」
もぐもぐと口の中に肉を頬張りながらヴェルグはつまらなそうに言った。
「…わかるのか。」
「今自分でチビの名前呼んでたじゃねえかよ。
それぐらいわかるっつーの、お前俺の眷属だろうが。
俺の考えてたことも、わかってんじゃねぇのか?」
どうするか、選ばせてやろうか?お前に。

にんまりと笑うと、ヴェルグは手近にあった酒瓶をあおった。
「んぁ、微妙な味だな。」
「コノエを返してくれるのか。」
「あー?俺はいいけどなーチビこがどうするかだな。」
「…なにしたんだ。」
「ものすごーく、気持ちいいことに決まってんだろ?
快楽の悪魔様だぜ、お前のご主人様は。
お前も一緒に遊ぼうと思ったんだけどなぁ、どうする?」
「怒られそうだな、コノエに。」
「ああ、でなきゃびーびー泣くかもしれないぜ。
猫のくせにきゃんきゃん噛み付いて大変だったからな。
お前がいたら少しは可愛く鳴くんじゃねーの。」
まぁ、目の前でお預けくらわせるのも…楽しいかもなぁ、と思ったがヴェルグは言わなかった。
それくらいのこと、新参悪魔にだってわかるだろう。
生き物を肉欲に溺れささえるのも仕事のうちだ。
魂ごと快楽に溺れたときのあの感情のゆらぎは、力になる。

「コノエはどこにいるんだ。」
「俺の城」
「どこだ」
「ここだよ」
瞬間、ヴェルグの手が翻り、料理ののったテーブルとヴェルグの座っていたイスごと、2人は黄色い炎の揺らめく絢爛たる部屋にいた。
重厚な家具に高い天井、床まである大きな長い窓には金色のカーテン、
床にはふかふかとした毛皮のようなものが敷きつめられている。
「なんだ…こりゃあ」
「趣味だよ、しゅーみ。ニンゲン共のマフィアって連中が好んだ内装だ、
かっこいいだろ。」
「…コノエは」
二つ杖の趣味はよくわからんと思いながら、バルドは話を先へと急がせる。
「この城の中のどっかにいるぜ、扉は無いから、探してみな。」
いくつめの部屋で見つかるか、ゲームの始まりだ。
「お前が自力で見つけられたら、チビ子との契約は解除してやってもいいぜ?」
「解除すると約束してくれ。」
「あ、なんだよそれ、ご主人様を信用してねえな」
「ゴシュジンサマだから信じられねえんだよ。」
じとっとした目でバルドはヴェルグを睨みつける。
「へーへー、面白くねぇなお前、飯が旨くなかったら放り出してるぞ。
わあったよ、約束してやるよ。」
ヴェルグが言い終えると、バルドは飛んだ。
「お。やるじゃねーの。やだね愛の力ってのは。」
案外、面白くなかったな~、とつぶやくと
ヴェルグはどっかりと革張りの椅子に腰掛け持ち込んだ料理を頬張り始めた。

バルドは部屋から部屋へと空間を渡った。
初めて使う力のはずだが、とても自然に体が動く。
ときおりガツンと角をぶつけてしまいバランスを崩すが、
なかなか便利な悪魔の能力にバルドはすっかり馴染んでいた。

コノエを見つけて、どうするのか、よくわからなかった。
けれど、自分の腕の中にすっぽりと納まる、小さな愛しい塊をもう一度抱きしめたいと強く思った。
もしかしたらそれは悪魔失格なのかもしれないけれど
それでも、幻聴かもしれないコノエの声はずっとバルドの名を呼んでいる
だったら、迎えに行くのがオスの役目ってものだろう。

ああ、違う
理屈なんてどうでもいい
俺はコノエを抱きたい 誰にも渡したくない
守ってやる どんなものからも 世界からも
コノエは俺だけのものであればいい

-----------------------------------------------------------------------

部屋でひとり、黄色い炎をくゆらせながら
ヴェルグはバルドの感情の流れを追っていた、そして笑う。

流石は俺の選んだ眷族、お固い大人のふりをして、なんて情熱的なことだろう。
それでいい、悪魔に理性など無用だった。
万能に近い力を得て理性を捨て、狂気と紙一重の恋情にバルドは堕ちていく。
そんなバルドを子猫はどんな目で見るのだろう。
絶望しながら恋の喜びに溺れる子猫はどんな味がするのだろう。

ああ、だから 猫で遊ぶのはやめられない

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装甲悪鬼村正 二〇〇九年一〇月三〇日、物語がはじまる。
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