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バルドのせいで髭受にも目覚めたのです。
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愛息子の帰宅 のち悪友の襲来に気をつけましょう。

というわけで、元旦早々予定を大きくくじかれちゃったご夫婦のお話です。
「大晦日」や「大晦日2-2007年Ver.-」どっちとでもつながりそう感じで書いてみましたです。
初詣Ver.も書いてみたいような。

ところで咎狗の茶-緑湯のみ-はネト通販にしました、12日バシに行ってられるかという、ものぐさゆえに!!!
でも昨日はお買い物のついでに友人のホビ好と一緒に造形見てきました。やー最近のフィギャは乳も足も尻も綺麗ね!あの勢いでコノたん作ってくれないかなぁ…もちろん眷属Ver.もv
しかし、バーゲンの収穫が…バーゲン価格の収穫がないので服1枚くらい買っとけば…しかしインテ用にお金をおいておかねば…。
あ、インテは一般参加で並ぶと思うので厚着を!いあ売り子お手伝いだとしても、早朝は寒いので厚着かなコノ時期は…。
昨日めさ寒かったのでファーコートをひっぱりだしました!もっこもこで猫ゾーンまわろうと思いまス。

バルコノSS:ニンゲン化パロ
タイトル:「新年」

※このお話は、現代ものっぽいパロディです。
※コノエさんは30才の作家さんで普段はお着物です。
※バルドさんは51才の町の小さな定食屋の旦那です。
※たぶんみんなニンゲンです。たぶん。


「あれ、ライ帰るの?」
「あの煩いのに付き合ってられるか。」
すでに宴会に巻き込まれげんなりしたライは、コートを羽織り、ほうほうのていで逃げてきたらしい。
「だってライに会えるの久しぶりだから。」
バルドはしゃいじゃってるんだよ、とコノエはにっこり笑う。
「折角の休みに余計疲れた。」
「お風呂も入っていけばいいのに、うちライんちより大きいだろ?」
「…入れば寝ていけというだろうあの馬鹿親父は。」
「うん、それでまた宴会にひっぱりこむね。」
くすり、と更に笑うコノエにライは憮然として、廊下の端に腰掛ける。
コノエとバルドの家は1階が店になっているので、廊下から台所や店に繋がっている石床に下りないと外には出られない。
ほとんど台所か店にバルドがいるので、コノエは普段来客を気にしなくていい造りになっているのだ。

ライに廊下は冷たいからと椅子をすすめ、ライがそこに座るのを確認しながらコノエは、いそいそとタッパに料理を詰め込んでいく。
バルドが用意してわけておいたものだ、そこにコノエが作ったおにぎりをつめて、おせち弁当の出来上がりである。
ここ数年の習慣なので、ライはバルドとその客人に辟易してながらもすぐ帰ることはしない、コノエに手渡されるまでおとなしく待っている。
ライだとて、バルドの料理も気持ちも本気で嫌いでなわけではないのだ。
ただちょっと、反抗期が長いんだとバルドは笑っていた。
年上のライにこんな風に思うのはいけないかもしれないけど、バルドとライを見ていると、本当に思春期の息子と父のようだった。

「ライが来てくれて、嬉しいんだよ、バルドは。」
「表現方法に問題があるんだあいつは。」
「心配してたよ、休みとってるのかって。」
「自己管理も出来ない無能どもと一緒にするなと言っておけ。」
「はいはい、おまたせ。」
「…ああ。」
バルド相手なら待ってなどいないとつぱねられたかもしれないが、ライはおとなしくコノエから風呂敷包みを受け取った。
年下のクセに、この、養父の恋人は、妙に人の気をそぐことが上手かった。(もちろん煽ることも上手かったが…)
バルドが、若いときは苦労していたらしいと言っていたからそのせいかもしれない。
処世術に長けているだけだろうと思ったが、悪い気はしなかった。
バルドもそれを知って、何かとコノエにライの世話を焼かせていた。
もっとも、自分でしかけておいて妬いてしまい、コノエに呆れられることもしばしばだったが…。
「ライ?」
「なんだ。」
「今年もよろしくお願いしますv」
「ああ…」
「お疲れさま、おやすみ。」
「ああ、邪魔したな。ちゃんと鍵をかけておけよ。」
「うん、ありがと。邪魔じゃないってば。」
「あの馬鹿親父の泣きっ面を見たあとでは、説得力がないな。」
呆れながらも微笑むと、コノエの頭をなでて、ライは帰っていった。

「おー、ライの奴ちゃんと飯持って帰ったか。」
「うん、バルドに休みはちゃんととってるから心配するなってさ。」
「年玉もやるって言ったのになぁ。」
「そーいうこと言うから怒られるんだよ、バルドは。」
「だってなぁいくつになっても息子は息子だし?」
「だったら、息子の前で泣きそうな顔するんじゃないの。」
コノエは背伸びをするとぺしっとバルドの額を叩いて、めっと叱った。
もちろんバルドには逆効果だった。
バルドはコノエをむぎゅーと抱きしめると、その顔に頬ずりしながら訴えた。
「んー、すまんっ、久々の2人でゆっくりしっぽりのチャンスだったもんだからついなー?」
「もう、バルドはそういうとこ、子供みたいだな。」
「すまん。」
怒ってるか?とバルドは目でコノエに訴える。

ほんとに子供だ、とコノエはおかしくなったが、先ほどから酒の匂いが鼻に付く、酔っ払ってしまって要るのかもしれない。
しょうがないな、と息をつくと、コノエはにっこり笑って言った。
「しばらく暇があるから、また一緒にお風呂入ろ?」
にっこり笑うコノエにバルドはまた、感極まって抱きしめた。
「コノエッ愛してるっっ!!」
「バルド、バルド苦しいって!加減して加減ーっ」
「愛は止まらんっ」
ああ、やっぱり酔っ払ってた!!とコノエはバルドの腕の中で必死にもがいた。
「バルドッ…本気で、くるしー」

ばきいいいいっ!!

あ、ゆるんだ、と思った途端、コノエは身体ごとぐいっとバルドからひき離された。
「まったく、なかなか戻らないと思ったら」
目に入る深紅は、バルドとコノエ共通の友人のものだった。
「あ、ありがとうラゼル。」
「無事でよかった。」
にこり、と笑うと冷たくも思える蒼い双眸がとたんに温かく和んだ。
「バルド…大丈夫?」
「すまない、一応、加減はしておいたが…」
頭を抱えるバルドの傍らには、店に飾ってあった木のだるまを手に持った美貌の青年、カルツがいた。
「いってえええええ。またこのパターンか!!お前ら!正月から何しやがる!」
涙目で訴えるバルドに、2人はしれっと言ってのける。
「コノエが、困っているようだったから…つい。」
「酒を持っていかないと、あいつらも来るぞ。」

「…たっくわかったよ!酒持ってけばいいんだろ、まったく新婚家庭をなんだと思ってやがる。」
「もう8年程経つが…?」
ふわり、と首をかしげるカルツにバルドは涙目で訴える。
「俺とコノエはいつでも新婚な・の!!」
「バルド、恥ずかしいからその位にして、ね?」
恐らくカルツも酔っている、でなければもう少し穏便に止められたはずだ。
とりあえずラゼルは無事のようだけど、事態が悪化してはたまらないので、コノエは収拾役に徹することにした。
いいこいいこ、とバルドの頭を撫でる。
「うう、コノエー」
またコノエを抱きしめようとしたバルドをラゼルは片手で襟首をつかみ牽制する。
「ラゼルお前なぁ」
「なんだ。」
ぎりぎり、と2人は無言でにらみ合う。
酒を取りにきたんじゃないのかお前ら。

「コノエ、少し休ませてもらっても構わないだろうか?」
カルツは、頬をほんのりと染めてコノエに訊ねた。
「カルツ大丈夫?気持ち悪いの?ああ、ネクタイゆるめればいいのに」
ほら、貸して、と手を伸ばすコノエのされるがままになり、カルツはくったりと息を吐く。
「上あがれる?肩貸すから、つかまって。」
「すまない、世話をかけて…」
「いいから、ちゃんと歩いて…ラゼル!バルド!下はまかせるからっ。」
「えええええー。」
「わかった、コレごと預かろう。」
「うん、ありがとうラゼル。」
にっこり笑って可愛い奥さんが行ってしまうが、止めるに止められずバルドはしょぼんとうなだれ酒瓶ごとラゼルにずるずるとひきずられる。

「俺だってコノエに介抱されたいー!!」
叫ぶバルドをラゼルは容赦なく酔っ払い二人の間に放り込む。

たまには新婚にあてられる身にもなれ、というお話。

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