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メリークリスマース!!でございます。
誕生日がクリスマスの翌日なので友達に2つもプレゼントもらってきましたvひゃっほぃv
ところで、リビカたちにはクリスマスがないなーと思ったんですが、元ニンゲンのこの2人は記憶のあるなしに関わらず、なんとなくしんみりとか懐かしいとかいう気持ちでこういうことやってたらステキじゃない?と思って勢いで書いてみました。ちょっと短いんですが、ラゼヴェル…ぽいこともない、ラゼコノベースのSSです。でもコノエもでないし分類としては悪魔SSってことで。
悪魔SS (出演:ラゼル・ヴェルグ)
タイトル:「もっとも似合わない夜に乾杯」↓
どこまでも広がる真っ白な世界。
猫たちの世界の北の果て、生き物の気配のない雪原に
黄色い炎がたゆたっている
獣たちですら怯え避ける魔性の光
そして いま もうひとつの光
赤い炎がゆらめいて 降りた
「ヴェルグ。」
「おー、おっせぇよ、待ちくたびれたぜ。」
にやりと笑う同輩に、ラゼルはくすりと笑った。
悪魔に時間など関係ないのに、いまだこの男はニンゲンらしい。
「なんだよ。」
「いや、変わらないなお前は。」
「はっお前みたいなお貴族様とは違うんだよ、俺ぁ」
言いながらヴェルグがラゼルに投げつけたのは、猫達の知らぬ乙女の刻まれたコイン。
「これは?」
「見つけた、お前はこういうの好きだろ?」
ありがたくもらいやがれと、牙をむいて勝ち誇ったように笑った。
「メリークリスマスっってやつだ。貸し借り無しにしといてやるよ。」
「ほぅ?お前がそんな優しいことを言うとは、聖なる夜というのは恐ろしいな。」
微笑みながら、ラゼルは乙女のコインを月明かりに掲げた。
「そりゃあお前、神様の夜だもんよ?」
「悪魔の狂う夜だからな。」
2人は瞳をあわせると、懐かしむように笑った。
「では、お待ち兼ねの祝い酒だ。」
「おぉ、待ちかねたーぜー。とっときの神様の血だ、たっぷり楽しませて頂きましょう?」
「では、かつての神の子に。」
「おお、じゃぁ、猫好きなマッドサイエンティストに。」
「お前も好きなくせに。」
「何が。」
「さぁな?」
乾杯、と囁くとラゼルはヴェルグの方にグラスを掲げ、赤い液体を飲みこんだ。
けっとぼやくとヴェルグも、グラスに口付けぐいっと一息で明けてしまった。
「おら、注げよ。」
「情緒がないな。」
「うるせ、美味いもんは宵にやるもんなんだよ。」
年に一度だけの代わり映えのしない夜、
なぜか当然のように2人で酒を飲むようになった特別な夜、
それは2人の悪魔だけがもつ、過去がもたらすものだった。
「ラゼル、今日はお前からはねえのかよ」
「ん?」
「メリークリスマスだよ」
プレゼントをねだっているらしいというのはすぐわかる。
自分こそ気まぐれに渡したり渡さなかったりのくせに、やはり無いと寂しいらしい。
そういえば今回はコレといって用意していなかった。
「あぁ、それはなヴェルグ。」
「?あんのか?」
「お前、サンタクロースに手紙をかかなかっただろう?」
「はぁ?」
「だから生憎、今年はサンタが用意してくれなかったんだ。」
にっこり、とラゼルは優しく優しく微笑んだ。
このときのヴェルグの顔といったら、
コノエを連れてくるべきだったとラゼルに思わせるほど見ものだったという。
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あとがき:
ちょっとだけ…ちゅーさせればよかったとか思ってる不埒者、透乃です。
ラゼヴェル ってどうでしょうかー…
この兄さんたちはつかず離れずの距離がかっこいいですよね
いきおいで書いちゃいそうですw