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バルコノSS書きました!
もっと書く…もとい、書きたいなぁ、週間です。
何故かリーマンです。
いつものニンゲンものとは全然別の突発なやつです。
リーマンでスーツな描写はないので、あんましお気になさらず読んでみてくださいませ。
バルコノSS:ほのぼのリーマンパロ
タイトル:「残業手当」↓
「コーノエッv」
「社長、俺今残業中なんですが…。」
「おう、だから差し入れ持ってきたんだろ?
2人で食おうなー。」
嬉々として風呂敷から、三段の重箱を取り出すバルドにコノエは溜息をついた。
「なんであんたはまだ残ってるんだよ。」
「いや、ちゃんと今日のはちゃんと終わらせて1回帰ったぞ?」
「じゃぁなんでいる。」
「コノエ残業だって言ってたからさ、メールで。」
「だから、なんで、社長が新米の残業に顔出すんだよ。」
「いやー、ほら、遅くまで無理させて、倒れたら困るし。」
別に新人が休んだって仕事には大して影響ないだろと思ったが、
わざわざ差し入れをしてくれた恋人の気持ちを考えると言えなかった。
「別に、無理なんかしてない。慣れてないから手間取っただけだよ、もう終わったし。」
「おお、そりゃよかった!タイムカードとっとと押して来い!
急いで作ったから出来合いばっかだけどなー、
コノエの好きなもん詰めてきたぞー。」
カパカパと嬉しげに重箱の蓋を取り、
ご丁寧にも小皿に、水筒のお茶まで取り出すバルド。
こうなるともう仕方が無い、コノエはやれやれと嬉しそうに肩をすくめた。
「わかったよ、ちょっと待ってて。」
「ほれ、野菜もしっかり食ってくれよ?あーん。」
バルドがちょいと差し出すのはインゲンの和え物。
好きだけど、今おにぎりにかぶりついたとこだって見てなかったのかよ、この男は。
「ん、ちょっと待って。」
口元を押さえて、一生懸命もぐもぐもぐと口の中のものを飲み込もうとするコノエを見てバルドはにやける。
そんな急がんでもいいのに、小動物みたいで可愛いよなぁ…。
そして普通にあーん、とクチをあけ、バルドの箸ごとぱっくりとインゲンを食べる。
「ちょっと茹で足りんかもしれんが味はいいだろ?」
「んー…んまいよ、そんな固くないし。」
そかそか、とコノエに合格をもらい、自分はうきうきと卵焼きを放り込む。
「あ、デザートもあるぞ。しかも食べ放題!」
「デザートまで作ってくれたのか?何?」
ふふふー、と頬に人差し指をあて、ウィンク付でバルドは言い放った。
「オ レ v」
ばきぃっ…とコノエがバルドのきゃるん☆という笑顔にグーをめり込ませた。
「コノエの愛が痛い…。」
乙女ちっくな座り方で、うるうると目を潤ませよよよ、と泣き崩れるバルド。
ツン、と横を向きそれでもパクパクと弁当を食べるコノエにバルドは、ちぇーっとつぶやいて箸を進める。
鉄拳制裁を受けるのも、実はスキンシップのうち。
もちろん、あわよくば…な下心もあったけれど、
こうして恋人になるまでの道のりに比べたら、照れ屋な恋人の可愛いパンチなど実は全然堪えていないバルド社長でございました。