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バルドのせいで髭受にも目覚めたのです。
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はい、現代ニンゲン化ものですよー。続きましたよー。
自分の悪いクセに細かい描写をしすぎるとか設定したのを全部出そうとしてぎちぎちになっちゃうとかが昔あったので、気をつけます。
この2人はもう細かいことは割り切って、今の30と51のステキ和み人生を頑張って書いていけたらなーと思います。普通の生活に萌えを探してみよう!!
過去どうやって生きててどうやって出会ったとかは、今の生活にじわっと出てくるものなのよ、みたいな、ね、言い訳を考えてます。うふふ。

バルコノSS 変化球
タイトル:「冬の朝」↓


※このお話は、現代ものっぽいパロディです。
※コノエさんは30才の作家さんです。
※バルドさんは51才の町の小さな定食屋の旦那です。
※たぶん2人はニンゲンです。



ぐったり…。
「…寝よう。」
徹夜でなんとか原稿を埋め、時計を見たらなんと朝だった。
冬は夜が長いので朝の5時でも真っ暗だが、この時間ならもうバルドは起きているだろう…。
ふらふらと階段を降りると、店先の方でガチャガチャという音が聞こえた。

「バルド…行くのか。」
「おう、起こしちまったか。まだ寝てていいぞ。」
「ん、今から寝る…。」
店のある平日、バルドは早朝から仕入れに出かける。
コノエは、店の厨房でがさがさと身支度をするバルドを眺めながら、
店に降りようかとまよったが、そのまま廊下の端ギリギリでしゃがみこむ。
流石に寒いので床に尻をつくのはやめた。
バルドのお古の半纏を着込み、はぁっと自分の息で手を温めこすりあわせる。

「どした?寒いだろ。」
「うん、徹夜したから。」
いつもより血の巡りが悪くなって余計寒いのだといいたいのだが、眠い今はそれも面倒だった。
「あぁ、腹へったか?んじゃ、昨日の残りで雑炊作ってやっから…」
「んーん、いい。もう眠いし、寝るから。」
「んー、そうか。」
「うん、そう。」
コノエはしゃがみこんだまま、こてっと首をかしげて膝にすりすりと頬をすりよせる。
かなり眠いらしいのはバルドにもよくわかった。

ふむ?と首をかしげながら、バルドはマフラーをぐるぐると巻きつけ手袋をポケットに押し込んだ。
ザッザッと音がするので、足元はいつものサンダルだとわかる。
今日は野菜の仕入れにいくんだろうか、危ないからちゃんと靴を履けと前に言ったのに。
「バルド、足寒くないのか」
「ん、おう、心配すんな。今日は魚河岸だからな、ちゃんと履き変えるさ。」
じゃーん、と取り出したのは黒長靴。
ま、いいか、とコノエも頷く。
「んじゃ、行ってくるわ。」
ガラガラッと引き戸を開ける音に、コノエは顔を上げて、店に降りてきた。
「なんだ、お見送りしてくれんのか?」
「うん、たまには、な。」
からかうような口調ににっこり笑って答えると、バルドの目元がゆるむ。

「いってらっしゃい、気をつけてな。」
「おう、いってきます。」
意気揚々とバイクにまたがり、何故か、横に身体をかたむけ腕組みをするバルド。
「なんだよ?」
「いやほれ、いってらっしゃいのチューをしやすいように。」
片目を開けて言うバルドは、結構真剣らしい。
「ばーか。」
それでもコノエの唇は、バルドの冷たい唇に重ねられる。
「おっ、朝から積極的。」
バルドの思わずもれたつぶやきに今度はばしっと背中を叩いて答える。
「ばーかっ早く行ってこいよっ」
「おうっ旨いもんたっぷり仕入れてくるぜーっ。」
バルルルルンッ♪とバイクの排気音までご機嫌に聞こえたのは、きっと気のせい…。
唇に、なんてサービスしすぎたかなと思ったが、早起きは三文の得というし、
バルドも喜んでくれてたしまあいいか、恋人孝行というやつだ。
ふふ、と漏れる笑みさえも白くなる寒さだが、たまには早起き(?)も悪くないと思うコノエだった。


この後、バルドが意気揚々と鯛とカニを買い込んできたと知って、
今朝のあれがサービスし過ぎなのか、それとも普段ほったらかし過ぎなのかと頭を悩ますのは、また別の話。

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バルドが早起きなのは、おっちゃんだからじゃないですよ。お仕事のためですよー。

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装甲悪鬼村正 二〇〇九年一〇月三〇日、物語がはじまる。
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